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UC episode 5を観に行った時に買った前売券。クリアファイルが特典で1,500円って高くない? 「BLOOD-C」のTVシリーズは決して嫌いというわけではなく、ただとても気持ちの悪いものを見せられたので、劇場版は最初敬遠していて、批評を見てから観るかどうか判断しようと思っていたんです。何せ人間をバリバリ食べたり、人間を集めてミキサーにかけたりなどといった虐殺を大きなスクリーンで観たくありませんからね・・・。 でも、そんな考えが変わり始めたのは予告編を見てから。クオリティが段違いに高いじゃないですか!それでスタッフをチェックしてみたら、監督の塩谷直義さんは、あの超絶素晴らしい「BLOOD+」3クールOPを手がけた方だと知って驚き!確か若手に任せて自由に作らせて出来上がったものが3クールOPだとインタビューで読んだことがあります。その期待の若手が6年の時を経て、BLOODシリーズの監督を務めるまでに至ったということは、これからのBLOODシリーズにも必要不可欠な存在に登り詰めたという事実であると考えます。そして決定付けたのは8分の冒頭を見て。これは本物だと。予告編詐欺ではないと思い、公開日こそ逃しましたが、日曜日に観て来ました。 埼玉県民のアニメ映画の聖地と言っても過言ではないMOVIXさいたまへ(笑) 客層は意外と女性が多く、ご年配の夫婦もいらっしゃいました。初代のファンなんですかね? PG12は成人保護者の同伴があれば12歳以下の子供も観ることが出来るわけですけど、 5歳くらいの子供がトコトコ走って座席に着くのが見えたんだけど・・・どういうことだってばよ!? 【以下、本編に触れていきます】 冒頭の地下鉄のシーンは「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を意識的にオマージュされていますよね。必要最低限のグロさというか、そこを省いたらBLOODではなくなってしまう程度のグロはありますが、カメラをぶらすことでピントが合わない演出が施されているので、女性の頭部が一体どうなっちゃったのかを意識せずに確認することはまず無理かと思います。パンフレットにそのカットが載っていたので見てみたら、恐らく悲惨なことになっちゃっている部分は角度的に見えませんでした。タイトルが表示されたときの重低音が凄かった。身体全身に響いた。そしてそのあとのリアルな街並みを駆け抜けるカーチェイスは観応えありましたねー。作画もさることながら、光や質感の映像処理も現在の最高水準と言えます。(キーボード操作も最高水準ww) 小夜は偶然知り合った学生たちと一緒に”サーラット”と呼ばれる組織の本部へ。最初は『私に構うな』という感じでしたけど、次第に打ち解けていくのがとても良かった・・・。冒頭に登場する古きものとのバトルと呼べるものはおよそなく、一方的に小夜が殺す形で終わるので、小夜が初めて古きものと対峙するのは、ミッションで潜入した学校の講堂にて。TVシリーズでは守る守る言って結局誰も守らなかった小夜が、しっかり守りました!このことが劇場版のヒロインである柊真奈と打ち解けるきっかけになったんですよねぇ。サーラットの他のメンバーもしっかり個性が出ていて良かったと思う。代表のモガリさんが車椅子だったのを見て、「BLOOD+」のジョエルを思い出した。CVの話をすると柊真奈役の橋本愛さんは声優ではないようで、かなり棒でした。何故起用されたのか分かりません・・・。あとは売れっ子揃い。ギルクラ&アクエリの中村さん、梶さん、花澤さん、UCの甲斐田さん、物語シリーズの神谷さん。演技の新鮮味があったのは梶さんかなぁ。 古きもののデザインは冒頭以外、TVシリーズの「BLOOD-C」らしさが出ていたけど、ラスボスに関してはありえないほどスケールがデカイ!というかもう巨人!だけどあっさりしてましたね。パンフレットによると、あそこはもう少し描きたかったシーンらしいので、BDで追加されるかも? 小夜と文人の最後の邂逅、最期のやり取りは人によって解釈が違ってくるだろうと思う。自分の意見を言うならば、文人は小夜に恋をしていて、その行き過ぎた愛が古きものを生み出していたということだろうと理解した。 そんな二人のやり取りよりも個人的にグッと来たのは、伏線の回収。小夜が冒頭で殺した古きものが、実は行方不明だった真奈の父親だったということ。真奈を襲うために連れ去ったものだとばかり思っていたけど、それは違った。姿形が変わっても、人格を失っても、自分の娘だということは忘れなかった。娘との再会、これはまさに運命であり、救いだったのでしょう。そして最期、最後の力を振り絞り、腕を伸ばして娘を触ろうとするが・・・・・。感慨深いですね・・・。 裏切ったのがサーラットの全員ではなくて、本当に良かったと思う。これは小夜に対する唯一の救いで、人と触れ合ったり、人を信じたりすることが当たり前に出来た頃に戻れるきっかけになれば良いと思う。小夜には笑顔になれる未来が訪れれば良いと思う。というわけで、劇場版「BLOOD-C The Last Dark」、高評価です。
by tanji1268
| 2012-06-04 23:09
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