第14話 悲しみの閃光

「君たちは何者なんだ！？まだ小さい子供の君が何故！？」



「はははっ 理由なんてどうだっていいよ
僕はお兄ちゃんに負けたままなのが嫌なんだよね！」

「僕たちを行かせないっていうんなら、君を倒すしかない・・・デシル！
デシルだって本当は戦いたくなんかないはずだ！」

「何でさ？こ～んなに楽しいのに」

「命のやり取りなんだ！負ければ死ぬんだぞ！」

「知ってるよ。だから戦いは楽しいんじゃない！
来るよ。僕の秘密兵器だ。」

「新型！？」



「フリット。フリット・・・フリット・・・やっと会えた。」

「その声はまさか・・・。そんな・・・。どうして・・・えっ・・・どうして・・・。ユリン！」

「こうするしかなかったの！こうしなきゃ2度とフリットには会えないって！
また勝手に動く！あぁ・・・。」

「操縦する必要はないんだ。能力同士が共鳴することでXラウンダーの力は何倍にも強くなる。
君は僕をサポートするパーツでしかないってことさ！
2対1でずるい？でも違うよ。だってファルシアは僕の武器でしかないんだから！」



「フリット！」
「ユリン！」

「ひねり潰しちゃえファルシア！」



「うおーーーッ！！」

「かわした！じゃあもう一回！」

「もうやめろデジル！」

「戦争には明確な終わりのルールなどないと！
戦うしかなかろう。互いに敵である限り！どちらかが滅びるまでな！」

「デシル！名言を持ち込むんじゃない！」

「いいよじゃあ。そんなに終わらせたいんなら終わらせてあげるよ！
楽しかったよ。お兄ちゃん。これで僕の勝ち～！」



「だめーーーッ！！」



「ただ、もう1度会いたかったの。そのためなら何でもするって思ってた。
MSに乗るのだって、フリットに会えるなら我慢できるって。」

「ユリン・・・」

「でもどうしてなんだろう？分かってたのに･･･もう1度会えたら気が済むって思ってたはずなのに。
私はフリットとずっと一緒にいたかった。」

「あっ・・・ユリン。」

「もっと生きていたかった。」




「フ・・・フリット・・・生きるのって・・・難しいね。」

「ユリーーーーーーーン！！」

「命拾いしたね。でも2度目はないよ」

「デジル・・･何故ユリンを・・・。何でユリンが死ななきゃいけないんだ。」

「意味なんてないよ！
盛り上げてくれる遊び道具が1つ減っただけさ！」



「命はおもちゃじゃないんだぞ！」



「なんだよ！どうして！？
はぁ・・・はぁ・・・負けてない･･･僕は負けてなんかないよ。くっ負けてない。
僕は負けてなーーーーーいッ！」

「何が救世主だ。ユリンさえ救えないで・・・・僕は・・・僕はぁあああぁぁあ！！！



UE・・・僕はお前たちを、許さない！」

-END-
やっぱり会話のある戦闘はいいね！

Xラウンダーの力を倍増させるため戦場に借り出されたユリン。きっと断れば殺されるのでしょう。彼女に選択肢はなく、いやフリットにまた会える可能性を信じて戦場に出ることを選んだのかもしれない。もしフリットがいなければ、利用されるくらいなら死んだ方がマシと思っていたかも・・・。

そしてユリンはフリットを守って死んでしまった・・・。強い憎しみに駆られたフリットだったけれど、なんでデシルを殺さなかったんだよ！ちゃんと止めを指さないと後々厄介なことになるのに。子供だからって同情する必要はないぜ。

ユリンは特殊な能力がなければまた違った人生を歩めていたんでしょうね。UEに人生を狂わされてしまったけど、でもUEに目を付けられることはなかったはず。それに特殊な力がなくともフリットとは出会えていたわけで・・・ユリンの力に救われた場面もありましたけど、そこ別に、別の何かに救われて何とかなっていたのではないかと。とにかくユリンが不憫すぎます。



ここでフリットにも力が伝わったと信じたい。

しかし無線兵器の動きが何ともお粗末でしたね。縦横無尽感がなかった。
それから精神世界の描写が分かりにくかったです。最初ミンスリーの回想かと思った。
なんて批判もありますけど、フリット編で一番面白かったのは事実。
やっぱりパイロット同士が意見をぶつけ合いながら戦った方が面白いですよね。
さて次回がフリット編の最終回、どんなラストバトルが見られるんでしょうか。楽しみです。

次回
第15話 その涙 宇宙に落ちて
グルーデック達は、宇宙要塞アンバット内部へ突入する。
そこには、驚くべき真実が待っていた・・・。

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